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ローレンツ力と作用反作用の法則と運動量保存則【電磁気】

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電磁気学において作用反作用の法則を適用することはできるでしょうか?

 

これは、実際難しい問題です

それは、電磁気学ニュートン力学と根本的に異なる点に関係しているからです

ニュートン力学物体同士が力を及ぼし合うというモデルでした

作用反作用の法則とは、その力を及ぼし合う関係において、物体Xが物体Yに及ぼす力と物体Yが物体Xに及ぼす力の和が0ベクトルであるという法則です

 

ところが、電磁気学は、電場や磁場が物体に力を及ぼすという枠組みなのです

ゆえに、作用反作用の法則は定式化すらできないかに見えます

ということは、作用反作用の法則から導出される運動量保存則電磁気学では成り立たないということでしょうか?

実は、電磁場の運動量というのが存在して、それと物体の運動量の合計が保存するのです。つまり、明らかに高校物理の範囲外なので、受験生としては、とにかく作用反作用の法則や運動量保存はどこへ行ったのかということに頭を悩ませる必要はないのです(考えるのは楽しいけどね)。