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複素数・複素数平面の難しさと攻略・対策・勉強法【東大】【京大】【難関大】

複素数複素数平面の難しさ攻略法(対策法)について説明します

複素数の難しさ

まず、複素数平面の難しさは、分野融合問題が作りやすいということです

 

まず、複素数二次方程式の解として現れますね

たとえば

z^2+1=0

の解は

z=i,-i

となります

ゆえに、二次関数、多項式、方程式の問題が絡んできます

 

つぎに、ドモアブルの公式

(cosθ+isinθ)^n=cosnθ+isinnθ

や、複素数の極表示

z=r(cosθ+isinθ)

などをからめて、三角関数の問題が含まれていたりします

 

複素数平面に至っては、当然、複素数だけでなく初等幾何ベクトル軌跡と領域の理解が重要になります。

 

だからこそ東大など難関大学が好んで出題するのですね

実際、複素数の融合問題に東大数学の頻出分野

整数、確率、微積

を加えた四分野だけで、ほとんど高校数学全ての分野を網羅できるということがわかります

 

ではなぜ分野融合問題が作りやすい複素数が難しいかというと、解法の自由度が高すぎるということです

 

え?自由度が高いなら解法が見つけやすいんじゃないの?

と思うかもしれません

ですが、実際の入試問題では、解法Aでといても原理的には解けるが、計算が膨大になるなどのトラップが仕掛けられており、複数考えられる選択肢の中から正解の解法Bを選ぶことが必要です

だから大変難しいのです

攻略法・対策法

実践におけるポイント

前述のような難しさに太刀打ちするためのポイントを解説します

 

まず、融合問題ならどの分野の知識を使えばいいかを意識することが大切です

例えば、軌跡と領域の問題に見えて、実は二次方程式の問題だったということがあり得るからです

それは解法選択の指針になります

 

ではもっと具体的にどのようにして解法選択すれば良いのか?

それは、計算する前に解答までの見通しを立てることです

例えば、解法Aだとこうしてこうして...ここで場合わけが多くなりすぎるな

解法Bだとこうしてああして...そんなに複雑にならないはず

じゃあ解法Bでいこう、となって計算を始めるのがベストです

いうが易し行うが難しですが、全くやろうとしないのと少しでも意識するのとでは大違いです

勉強法

以上のような実践での立ち回りをできるようにするための勉強法としては三つのことがあります

 

まず第一に、複素数の関連分野を固めるということです

とくに軌跡と領域の分野は大切です

 

そして第二に、複素数の知識を他の分野との関連性の中で理解していくということです

これは複素数の分野に融合問題が多いことからも必然だと思います

 

そして最後に、過去問やハイレベルな問題集で解法選択の練習をすることです

限られた時間内で見通しを立てることが大事ですので、演習形式でやってみましょう

複素数複素数平面の問題集としては「複素数の解法研究」がおすすめです

まとめ 

  • 複素数の問題は分野融合問題が出やすく、解法の自由度が高すぎるところが難しいポイント
  • 実戦においてはどの分野の知識と組み合わせるかを意識する
  • 計算する前に解答の見通しを立ててから解法選択する
  • 勉強法としては、関連分野の知識を固めて、複素数の知識を関連分野との関連性の中で理解する
  • 過去問やハイレベルな問題集で解法選択の練習をする。時間を測って演習形式で。

 

 

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